話を面白くしたいあなたへ（「たとえ」の活用について）
話のおもしろい人に共通する特徴として、
「たとえ」を効果的に用いていることが挙げられます。
テレビのトーク番組などで司会をされるような方は特に、
この能力に長けていることが多いように思います。
３つの例を取り上げてみたいと思います。
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大体な？夫は伸びてくれなアカンのよ、分かるか？
ほんだら、鵜飼の鵜はお前
ヒモ短いより長い方が、エサようさん獲るやろ。（会場拍手）
俺なんかみてみぃ、自分でほどく技術身に付けた。（笑）
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おめぇ、すげえの引っかけたな。
カモネギじゃねえぞ、お前。
カモがネギしょって、プロパン持って肉まで持ってきよんねん【ジェスチャー】（笑）
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芸能界は、誰かに引っ張ってもらわないとだめなんですよ。
芸能界というのはね、淡路島のウェイクボードと一緒なんですよ。
誰に引っ張ってもらうか。
ジェットで引っ張ってもらうと、ウェイクボードは立ちにくい。
でも大きい船で引っ張ってもらうと立ちやすいねん。
なんでか？
力があるから。
力あるもんに引っ張ってもらって
芸能界という海の中で浮上せえ。
そして浮上したら波に乗れ。
そして余裕が出来たら、左右に動かんか。
でも〇〇（お笑い芸人）のように
△△（大御所芸人）という大きな船でも浮上出来んかったやつもいる（笑）
あいつ板履くの忘れとったんや。
足元見たらお盆やってん。
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なるほど！と、思わず膝を打ちたくなるようなうまさと
面白さを兼ね備えているところが流石です。
喩えは、「なぞかけ」と同じ構造を持っています。
Aとかけまして、Bと解く。その心はC、というあれですね。
もととなるAの特徴であるCを抽出しておき、CからBを導くことによって
一件無関係なAとBを結びつけることが出来ます。
3代目三遊亭遊朝の例が有名です。
「ミニスカート」とかけて、「結婚式のスピーチ」と解く。
その心は、どちらも「短いほど喜ばれる」
というものですね。
なぞかけにおいては、Cの部分に独自性や鋭い視点が求められます。
一方、会話やプレゼンテーションなどにおいては、
Bの部分をいかに独創的かつ卑近なものにするかで
その効果は決まってくるといえます。
豊かな喩えをするには、３つのプロセスが必要です。
①ある対象の特徴的な部分を抽出する
②①で導いた特徴から連想されるものを挙げる
③②で連想されたものを、多少オーバーに表現する
少し問題を出してみます。
芸人さんが実際にしていたトークが基になっているので
どのような喩えをしているか予測してみてください。
みなさんだったら、どんな喩えをするかも考えてみると良いですね。
和香パイっちゅう和香パイは、恐ろしいパイやで（笑）
何カップか知ってるか？
（井上和香さん） ─Fカップですよ─
Fですよ？
〇〇〇〇〇〇〇（笑）
さて、〇〇〇〇〇〇〇に入る、芸人さんの放った「たとえ」とはなんでしょうか？
正解は、
「新幹線やったら、窓の外ですよ」
（新幹線には、A～Eまでの座席しかないため）
では、次！
長いでしょ？付き合って。
─長いですね。足掛け10年ぐらいですね─
10年やで？ほんま。
これで別れたら、完全な不法投棄やで。
〇〇〇〇〇〇〇（笑）
さて、〇〇〇〇〇〇〇に入る、芸人さんの放った「たとえ」とはなんでしょうか？
正解は、
「六本木の交差点の真ん中に、タンス捨てたみたいなもんや」
（不倫旅行に行くとしたら）
─奥さんも一緒に行ったらいいんじゃないですか？─
奥さん居たら全然つまらん。
奥さんも一緒ってね、全然違うんですよ。
〇〇〇〇〇〇〇（笑）
もういいか？帰るぞ！みたいな（笑）
さて、〇〇〇〇〇〇〇に入る、芸人さんの放った「たとえ」とはなんでしょうか？
正解は、
「美しい沖縄の景色をなんか看守に手くくられて観るような」
いかがでしたでしょうか？
普段から頭の中で物事を「たとえ」る癖をつけておくと
人の心をつかむ話が出来るようになるかもしれません。